【就労心理教育】精神疾患を抱えた方が働くにあたって心得ておくこと
今回のコパス就労移行のプログラムでは『就労心理教育』を行いました。
心理教育で出てきた図を用いながら、みんなで話し合って考えていきました。
労働力と賃金のバランスが大事
まずはシーソーと重りの図で分かりやすく説明してありました。
当たり前の話ですが、労働力と賃金のバランスは均等である必要があります。
なぜなら賃金は労働力に対して、それに見合った対価をもらうからです。
ただ、障害や病気を負っていると、どうしても配慮が必要となる事が出てきてしまい、配慮の内容によってはバランスが傾く可能性も出てきます。
そこを今の制度や施策を使って、配慮事項となる部分を補う事ができるのです。
一方で上記の図は極端な例ですが、同じく施策で労働力を補っておりバランスもとれていますが、バッテンで示されています。
労働力と賃金のバランスは取れているのになぜ駄目なのでしょうか?
それはいくら施策で補っていたとしても、元々の労働力が足りな過ぎだからです。
もし施策が変わってしまったことで施策の部分が減ったり無くなってしまったら一気に労働力と賃金のバランスが崩れるからです。
こうなってしまっては、雇用どころではなくなってしまいます。より高い労働力の人が見つかれば、そちらの人に変えられてしまう可能性もあります。
自分が会社で働くことができる状態で雇われるくらいにリカバリーできているのか、そんな問いかけも必要ですね。
病気とストレスについて
こちらは通常の心理教育でも出てくるダム。今回は就労向けで説明されてます。
- 危険水位はどのくらい?ダムの深さ、大きさは?
- ストレスの質、ストレスの強さはどのくらい?
- 放流の方法、放流できる量は?
- 放流の高さは?
これらは人それぞれ違うので自分を知る必要があります。
就労とストレスについて
この表にも書いてありますが、働くことは、激しいストレスの雨の中に入る事。
ストレスから隔離されて生活している状態では働くことは難しい。
ダムを崩壊させないためにも薬で補いつつ、ダムの放流(自己対処)をすることで決壊を防ぎましょう。
病気・ストレスと薬・自己対処の関係について
最後はこちら。
上が「病気+ストレス」と「薬+自己対処」の割合です。具合の悪さが1以下だと良好です。
既に図で示されていますが、ストレスの雨が降り注いだ時、元々病気と薬だけで5分の5だったものに、ストレス20がプラスされてしまったらどうしますか?
答えが書いてありましたね。そうです、自己対処で補います。
自己対処で補うことができれば具合の悪さは1以下で良好です。
こちらの表でも出てきた「自己対処」
以前行った「自分の取扱説明書」の「元気に役立つ道具箱」が役立ちそうですね。
まとめ
今回も出てきた自己対処。
ダムとセットで是非書き出してみてください。